「初めてチラシ作りを任されたけど、どうしよう」
「どんなふうに作ればいいの?」
いきなりWord(ワード)を開いて作業を始めるのではなく、
まずは頭の中でどういうものを作るのか、イメージすることが大切です。
必ずそのイメージに沿って、作業をしなくていけないということではありません。
作業をしていく中で、当初イメージしていたものと全然違ったものが出来上がることはよくあります。
あくまで頭の中を「チラシ作りモード」にしていくことです。
そのために、まずは準備体操ですね。
では、始めていきましょう。

1│情報を「5W1H」で整理する

チラシを作るための情報(材料)はそろっていますか?
はじめに情報を「5W1H」に当てはめて整理します。
when(いつ)
where(どこで)
who(誰が)
what(何を)
why(なぜ)
How(どのように)
何のためにチラシを作るのか。
イベントやコンサートのため?講座やワークショップ?それとも何かのお知らせ?
内容によっては、5W1Hの全てに当てはまらないかもしれません。
チラシだけの話ではなく、全てに言えることですが、
印刷物は「相手に何かを伝えたい」手段です。
最低限、いつ、どこで、誰が、何を、どのようにするのかは揃えましょう。
クラシックコンサートチラシの例
5W1H | 企画書 | 表記 |
---|---|---|
when(いつ) | 開催日時 | ○○○○年○月○日(○)開場○時 開演○時 |
where(どこで) | 会場 | ○○○○○ 大ホール |
who(誰が) | 出演者 | ○○○(楽器名)(顔写真、プロフィール) |
what(何を) | 企画名 ・内容 | ○○○クラシックコンサート、曲目 |
why(なぜ) | 企画目的 | ○○周年記念、○○○企画 |
How(どのように) | 手段 | 入場料、申込み方法、問合せ先 |
お知らせ(張り紙、注意書き)の例
5W1H | 企画書 | 表記 |
---|---|---|
when(いつ) | 日時 | ○月○日(○)○時~○時の間 |
why(なぜ) | 理由 | ○○○のため |
How(どのように) | 内容 | ○○○にご協力ください |
情報は整理できましたか?
文字情報だけでなく、その情報に関係する画像があれば、なお良いですね。
2│ターゲットは誰なのか

さて、整理した情報は誰に向けて発信するのでしょうか?
想像してみてください。
このチラシをどんな方に目てほしいですか?
お客様?ご利用者?もしくは、市民の方?
その方の性別、年代、職業は?
男性?女性?家族連れ?
高齢者?ビジネスマン?主婦?若者?学生?子ども?赤ちゃん?
その情報を受け取る相手が、そのチラシを作る「ターゲット」になります。
3│ターゲットの立場になって「ゴール」を考える
チラシを作って「はい、終わり」ではありませんよね。
それでは、ただの自己満足となってしまいます。
- そのチラシを見て、存在を知ってほしいのか?
- そのチラシを見て、足を運んでほしいのか?
- そのチラシを見て、申し込んでほしいのか?
そのチラシを見た人にどう行動してほしいのか、チラシの「ゴール」をイメージします。
そのためには、何が必要でしょうか?
クラシックコンサートのチラシの場合、チケットの値段、申込み方法、チケット発売日などの情報が必要ですね。
また、店や主催者の情報(住所、連絡先)など、問い合わせ先を必ず明記します。
チラシを見てその内容に興味を持った人が、最後に迷わないようにするためです。
チラシの役割は、主催者の「コンサートに来てほしい=ゴール」と、チラシを見て興味を持った人の「コンサートに行くにはどうすればよいか=目標達成」を一致させることが大切です。
4│画像検索で「共通点」を探す
初めてのチラシ制作で全体像が全くイメージできない、ってことありますよね。
そんな時はインターネットで画像検索することをおすすめします。


クラシックコンサートの場合は重厚な配色が多く、子どものイベントの場合は黄色や水色などポップな配色が多いですね。
また、硬い、やわらかい、明るい、落ち着いているなど、どことなくチラシのイメージや色が似ていると思いませんか?
一方で、こちらの画像はどうでしょうか。

……どこか違和感ありませんか?
オリジナリティは大切ですが、その対象に人々が持つ元々のイメージから大きく離れるのもできるだけ避けましょう。色から受ける印象が大きい、注意書きの看板なども同様です。
世の中にどのようなチラシが出回っているか把握することは、チラシ作りに大いに役立ちます。
まずは頭の中でイメージすること

そろそろ頭の中は「チラシ作りモード」になってきましたか?
何をどこに配置するか、色や雰囲気がなんとなくつかめたでしょうか。
●情報を「5W1H」で整理する
●ターゲットは誰なのか
●ターゲットの立場になって「ゴール」を考える
●画像検索で「共通点」を探す
これはチラシを作るときだけではなく、他の印刷物を作るときにも大事な要素です。
「チラシ」を「パンフレット」「看板」など他の言葉に置き換えてみてください。
まずは、頭の中でイメージすることが大切です。
次は、視線誘導を意識したチラシのレイアウト作りについてお話します。

